イワタツールの強みを解説!難易度の高い加工を実現する秘訣とは

加工時間を短縮したい、工具寿命を延ばしたいなど、切削加工の課題を解決するためには、特殊切削工具の導入が効果的です。しかし、コストの増加やリードタイムの長さなど、別の課題が生じることもあるため、導入においてはメーカー選びが重要になります。

そこで今回は、高い技術力と製品化力を持つ切削工具メーカー「株式会社イワタツール」の強みと、特殊切削工具をご紹介していきます。ぜひ最後までご覧いただき、メーカー選びの参考にしてください。

もくじ

  1. 株式会社イワタツールの基本情報・事業内容
  2. イワタツールの強み
  3. イワタツールの特殊工具
  4. 切削加工条件カリキュレータ
  5. 株式会社イワタツールの企業情報
  6. イワタツールの切削工具で課題を解決

株式会社イワタツールの基本情報・事業内容

愛知県名古屋市に本社を置く株式会社イワタツールは、90年以上の歴史を持つ切削工具メーカーとして、ドリルを中心にさまざまな工具の製造・販売を手がけています。

センタードリルの国産化に日本で初めて成功したという実績もあり、品質の高さに定評があるのが同社の強みです。ユーザーの生産性向上とコストダウン実現を使命と掲げ、SPセンターやトグロン、極小径工具など、新しい視点の製品を開発しています。

【特殊切削工具】

  • センタードリル
  • 段付ドリル
  • プロファイル工具
  • ろう付プロファイル工具
  • 半月ドリル
  • 平錐
  • 面取り工具
  • 極小径工具
  • ボーリングバイト
  • 小径パンチ
  • 研磨丸棒・段付ピン
  • ルーター
  • リーマ

イワタツールの強み

イワタツールは、得意分野である小径の特殊工具に特化することで他社との差別化を図っています。設立から80年にわたって培ってきたノウハウで顧客の要望を具現化し、高性能な工具を提供できる点が強みです。

「わかる人にはわかる本物の工具」を理念に掲げ、難易度の高い加工に挑む製造現場を支えています。

得意分野に特化

イワタツールは、小径の特殊工具というニッチな領域の製品化に特化しています。φ6mm以下の細いドリルや、φ8µmの極小径ドリルといった特殊工具は、ほかにはない開発力と技術力を示しています

やみくもに標準品のラインナップを広げず、得意に振り切ることで自社の価値を高めている点も強みです。領域を絞って技術の深さや独自性を追求し、大手工具メーカーとの差別化を図っています。

特殊工具の製品化

ユーザーや用途に応じた特殊切削工具の設計・製品化を実現できる点も、イワタツールの強みです。日々の研究が社内できちんと共有され、顧客の声とあわせて製品化する仕組みが確立されています。

長年培われた豊富なアイデアとノウハウによって、他社では困難とされた工具の製品化にも対応可能です。加工速度や工具寿命、小ロット生産など、ユーザーの課題を吸い上げて製品化につなげます。

コストを抑えたカスタマイズ

イワタツールでは、標準品をもとにカスタマイズできるセミオーダーツールにも対応しています。見積もり・発注は既存の図面に仕様を記入するだけで良いので、打ち合わせの必要がなく、納期を短縮することが可能です。

カスタマイズ範囲が明確になっているため、フルオーダー製作のような工数がかかる心配がありません。コストを大きく抑えられ、小ロットの製作であっても低単価を実現できます。

再研磨・再コーティング対応

切削工具は使用するほどに摩耗し、機能が低下するため、再研磨・再コーティングといったアフターケアが必要です。イワタツールでもこれに対応しており、工具寿命の延長・メンテナンス対応を打ち出しています。

とくに特殊切削工具は高額になりがちなので、長寿命の実現は長期的なコスト削減に大きく貢献してくれるでしょう。製品の仕様やコーティング条件を熟知している製作メーカーでメンテナンスできるため、品質を保証できる点もメリットです。

複数の海外拠点

イワタツールは、国内拠点だけでなく、次のようにグローバルな拠点展開を行っています。

  • IWATA TOOL EUROPE(スイス)
  • IWATA TOOL (タイ)
  • IWATA TOOL (中国)
  • IWATA TOOL (ベトナム)

これにより、現地のニーズを把握しやすくなり、納期の短縮やローカル調達、低コストの実現を可能にしています。 拠点を分散することで地域リスクへの耐性を向上させており、市場への安定的な供給を図れる点も強みです。

このように、イワタツールは国内の技術基盤を活かしつつ、海外市場での展開を支える体制も整っています。

イワタツールの特殊工具

イワタツールの特殊切削工具は、ほとんどの製品がNC工具研削盤によって製作されます。次のように、複数の素材・コーティングに対応しているのが特徴です。

【材質】

  • ハイス
  • コバルトハイス
  • 粉末ハイス
  • 微粒子超硬
  • 超硬
  • DICコンパックス
  • CBNコンパックス

【コーティング】

  • TiN
  • TiCN
  • ALD(TiAIN)
  • DIA
  • DLC

ただし、工具の種類・材質によって製作できる形状が異なるため、詳しくは同社へ問い合わせてください。ここからは、イワタツールの主な特殊切削工具を紹介していきます。

センタードリル

位置決めやセンター穴加工など、複数の加工に対応した形状と素材による靭性の最適化により折損リスクを抑えています。特殊工具では最小刃先径φ0.2mmまで対応でき、標準品では対応できない加工を実現することが可能です。

センタードリルメーカーの強みを活かした設計で、高速化と長寿命化を図れます。

プロファイル工具

R面取りや座ぐり、複合Rなどに対応できるさまざまな形状を製作可能です。直刃だけでなく、斜刃、ねじれ刃での製作もでき、アルミ、鋼、鉄の総形加工に対応します。切粉の排出性を高めており、溶着や折損といったトラブルを抑えられます。

面取り工具

最小加工径φ1.0mmまで対応できる面取り工具は、バリや面相度、ビビリを抑えることで高い加工精度を実現します。高硬度材に対応しており、長寿命を図れる点が強みです。表裏の同時面取りも可能で、生産効率の向上にも寄与します。

極小径工具

イワタツールでは、最小加工径φ0.05mmの極微細工具にも対応しています。刃長は刃径の3倍〜100倍で製作でき、高アスペクト比な加工にも対応可能です。

極小径ダイヤモンド電着工具もラインナップしており、ガラス、セラミック、シリコン、超硬などの脆性材料加工で活用できます。

半月ドリル

ねじれ半月ドリルは、切りくずの排出性やバリ抑制を重視した設計になっており、高精度な穴あけ加工や小径穴加工に適しています。ストレートのほか、段付形状などで製作することも可能です。

材質によって被削材との相性が変わるため、詳細については同社へお問い合わせください。

切削加工条件カリキュレータ

イワタツールでは、自社で取り扱う製品ごとに加工条件を算出できる計算プログラムをWebサイトで公開しています。切削工具の種類や被削材、加工条件のように、いくつかの区分を選択するだけで、回転速度や送り速度などの計算が可能です。

これにより、手計算や経験に頼るケースで発生しやすいミスや見落としを減らすことができ、加工条件決定の精度を高められます。

同じ工具を使用する場合でも、加工内容によっては条件が変わるため、このようなプログラムを活用することで効率的に作業を進められます。

株式会社イワタツールの企業情報

株式会社イワタツールの企業情報は以下のとおりです。

会社名 株式会社イワタツール
本社住所 名古屋市守山区花咲台二丁目901番1テクノヒル名古屋E-3
代表 代表取締役 岩田昌尚
設立 1928年6月
事業内容 工具および機械の開発、製造、販売
資本金 4,000万円
問い合わせ方法 メールフォーム、電話
公式サイト https://www.iwatatool.co.jp/

イワタツールの切削工具で課題を解決

株式会社イワタツールは、ドリルを中心に、得意分野である小径の特殊工具に特化して製造・販売を行う切削工具メーカーです。

特殊切削工具においては、セミオーダーツールにも対応しており、短納期、小ロットの低コスト化、リードタイムの短縮が可能になっています。また、ほとんどの製品にNC工具研削盤を用いているため、高精度・高品質の特殊切削を製作できる点も強みです。

工具の設計、製造、メンテナンスまで一貫したサポートを通じて加工現場の課題解決に貢献しているイワタツールの工具。ぜひ一度導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者

特殊切削工具メーカー比較サイト編集部

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