面取りカッターには、刃数や角度、刃先材質などによってさまざまな種類があります。適した工具は被削材や加工内容によって異なるため、用途に合わないものを選ぶと、仕上がりの悪化や工具寿命の低下につながることがあります。
また、既製品では対応できない角度やサイズが必要な場合は、特注工具を製作できるメーカーへの相談も必要です。本記事では、面取りカッターの種類や選び方をはじめ、特注品を依頼する際のメーカー選びのポイントまで解説します。
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もくじ
面取りカッターとは?
面取りカッターとは、穴の入口や部品の角を削り、面取りやバリ取りなどを行うための切削工具です。
切削加工後の鋭利なエッジを取り除くことで、部品を扱う際の安全性を高めるほか、組み立てや挿入をしやすくしたり、製品の外観を整えたりする目的で使用されます。また、工具の形状によっては、皿ねじの頭部を収めるための皿もみ加工にも使用できます。
面取りカッターは一見するとシンプルな工具ですが、刃数や角度、刃先材質などによって切削特性が異なります。安定した仕上がりを得るには、加工する形状や被削材に適した工具を選ぶことが重要です。
面取りカッターの選定基準

面取りカッターを選ぶ際は、刃数や角度、刃先材質の違いを確認することが重要です。加工内容や被削材に合ったものを選ぶことで、仕上がりの安定や工具寿命の向上につながります。主な違いは以下のとおりです。
| 選定基準 | 主な違い | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 刃数 | 1枚刃、複数刃 | 加工効率、切りくず排出、びびり |
| 角度 | 45°、60°、90°など | 図面指定、面取り形状、皿もみの有無 |
| 刃先材質 | ハイス、超硬など | 被削材、加工数量、工具寿命 |
刃数
面取りカッターには、1枚刃のものと複数の刃を備えたものがあります。1枚刃は切りくずを排出するための空間を確保しやすく、びびりを抑えながら加工したい場合に適しています。一方、複数刃は1回転あたりの切削回数が多いため、加工能率を高めやすいのが特徴です。
ただし、適した刃数は被削材や加工条件によって異なります。加工速度だけでなく、切りくずの排出状態や仕上がり面も確認して選定しましょう。
角度
面取りカッターには、45°、60°、90°などさまざまな角度があります。図面で指定された面取り形状や、皿もみの有無などに応じて適切な角度を選びます。
しかし、工具に表示されている角度と、加工面の角度が同じとは限らない点には注意しましょう。例えば、90°のカッターで45°の面取りを行う場合があります。角度を選ぶ際は製品名だけで判断せず、工具の先端角や加工後の形状を仕様書で確認することが重要です。
刃先材質
面取りカッターの刃先材質には、ハイスや超硬などがあります。
ハイスは靭性が高く欠けにくいため、幅広い加工に使用されています。超硬は硬度や耐摩耗性に優れ、加工数量の多い工程や高能率加工におすすめです。
また、コーティングを施した工具もあり、被削材や切削条件に合ったものを選ぶことで、摩耗や溶着を抑えられる場合があります。アルミや鉄、ステンレスなど、実際に加工する素材に対応しているかを確認したうえで選びましょう。
面取りカッターのメーカーを選ぶ際のポイント

面取りカッターのメーカーを選ぶ際は、価格だけでなく、特注対応の範囲や製作実績、納期、納品後のサポートまで確認することが重要です。特に、既製品では対応できない仕様が必要な場合や、量産で継続的に工具を使用する場合は、長期的に相談できるメーカーかどうかが生産性にも影響します。
対応力
特殊な角度や径、複数工程をまとめられる形状など、既製品では対応できない加工では特注工具が必要になることがあります。
メーカーを比較する際は、単に「特注可能」と記載されているかだけでなく、どこまで設計に対応できるかを確認しましょう。図面をもとに製作するだけでなく、加工内容を踏まえて工具形状を提案できるメーカーであれば、より現場に合った仕様を検討できます。
小ロットや試作品から対応できるかも、開発段階で利用する場合には確認しておきたいポイントです。
製作実績
特注工具を依頼する場合は、過去にどのような工具を製作してきたかも重要な判断材料です。自社と近い加工内容や業界での実績があれば、仕様を詰める際のやり取りもしやすくなります。
特殊形状や難易度の高い工具を依頼する場合は、製作事例や対応実績を確認するとよいでしょう。単純な製品数だけでなく、どの程度複雑な仕様まで対応してきたかを見ることが、技術力を判断する手がかりになります。
納期
工具の納期は、生産計画に直接影響します。特に量産工程では、工具の欠損や摩耗によって急な追加手配が必要になることもあります。通常納期だけでなく、追加製作や短納期の相談にどこまで対応できるかも確認しておきましょう。
継続して使用する特注工具であれば、リピート発注時の納期について事前に確認しておくと、在庫管理もしやすくなります。
アフターサポート
面取りカッターは使用を続けるうちに刃先が摩耗するため、納品後の対応もメーカー選びでは重要です。再研磨に対応しているメーカーであれば、工具を再利用できる可能性があり、長期的なコスト削減につながります。
また、加工中に不具合が生じた際に、工具の状態を確認したうえで改善策を提案してもらえるかも確認しておきたいポイントです。特注工具を継続的に使用する場合は、製作して終わりではなく、再研磨や追加製作まで含めて相談できるメーカーを選ぶと運用しやすくなります。
おすすめの面取りカッター・面取り工具メーカー7選
面取りカッターや面取り工具を扱うメーカーには、標準品を豊富に取り揃える総合工具メーカーから、バリ取りの自動化や特殊工具の製作を得意とするメーカーまでさまざまです。ここでは、面取り・バリ取り加工に対応する代表的なメーカー7社を紹介します。
株式会社ジーベックテクノロジー

株式会社ジーベックテクノロジーは、バリ取り・研磨工具を専門的に展開しているメーカーです。
「XEBECバリレス面取りカッター」は、独自のV字型切れ刃によって、面取り加工時に発生しやすい二次バリを抑えられるのが特徴です。面取り後のバリ取り工程を削減できるほか、一般的な面取り工具と比較して工具寿命の向上も期待できます。
ステンレスやチタン、インコネルなどの難削材にも対応しており、面取りとバリ対策を同時に進めたい加工現場に適したメーカーです。
株式会社CJVインターナショナル

株式会社CJVインターナショナルは、超硬・ハイス・PCDなどを用いた特殊切削工具の設計・製作を得意とするメーカーです。
面取りカッター・バリ取りツールとして「メントル」を展開しており、独自の刃付けによって面取り時の二次バリの発生を抑制します。表面・裏面の面取りだけでなく、アンダーカット加工にも対応しているのが特徴です。
また、CJVインターナショナルは特殊工具の設計力と短納期対応を強みとしているため、既製の面取りカッターでは対応できない形状や、工程集約を目的とした特殊工具について相談したい場合にも候補となります。
株式会社スギノマシン

株式会社スギノマシンは、工作機械からバリ取り工具、ロボットシステムまで幅広く展開しているメーカーです。特に、面取り・バリ取り工程の自動化を検討している場合に強みがあります。
バリ取り自動化機器「BARRIQUAN」では、裏バリ取り用の逆円錐カッター「C-BF01」をラインナップしています。26枚の切れ刃によって高送り加工や長寿命化が期待でき、ねじれ刃によって二次バリの発生も抑制します。
マシニングセンタだけでなくロボットと組み合わせた加工にも対応しているため、人手によるバリ取りから自動加工への移行を検討している現場にも適しています。
富士元工業株式会社

富士元工業株式会社は、面取り・座ぐり・R加工などに使用する切削工具を豊富に展開しているメーカーです。特に面取り工具のラインナップが充実しています。
代表的な「面取りカッター」は、用途に応じて15°~75°まで5°刻みで角度を選択できます。刃数やチップの種類も豊富で、さまざまなワーク材や加工条件に合わせて工具を選定できるのが特徴です。
小径加工向けの「面面」などもラインナップしており、加工径や面取り量に応じて標準品から選びたい場合に適したメーカーです。
オーエスジー株式会社

オーエスジー株式会社は、タップ・ドリル・エンドミルなどを幅広く扱う総合切削工具メーカーです。面取り加工用工具についても複数の製品を展開しています。
インデキサブル面取りカッタ「PMEN」は、1つの工具シリーズで表面取りと裏面取りに対応でき、30°・45°・60°の面取り加工が可能です。内部給油にも対応しており、安定した連続加工を行いやすい設計となっています。
一般鋼やステンレス鋼、鋳鉄、アルミニウム合金、チタン合金など幅広い被削材に対応しているため、面取り工具だけでなく加工工程全体の工具をまとめて選定したい場合にも候補となります。
株式会社イワタツール

株式会社イワタツールは、小径工具や高精度加工向けの切削工具を得意とするメーカーです。面取り加工では「トグロン」シリーズを中心に複数の工具を展開しています。
面取り専用の「トグロンシャープチャンファー」は、バリを抑えた面取り加工を目的に設計されており、タップ加工後でもねじ山を傷つけにくい点が特徴です。また、再研磨にも対応しています。
そのほか、バリやびびりを抑えながら高い面粗度を狙える「トグロンシャープSP」や、焼入れ鋼などの高硬度材に対応した製品もあり、小径・高精度の面取り加工を行いたい場合に適しています。
大昭和精機株式会社

大昭和精機株式会社は、ツーリングシステムをはじめ、面取り・バリ取り工具も展開しているメーカーです。
面取り工具「Cカッター」は、広い加工範囲を1本でカバーできるのが特徴です。ユニバーサルタイプでは面取り角度を5°~85°まで調整でき、加工内容に応じて柔軟に使用できます。
また、広範囲の加工に対応することで工具本数やツールチェンジ回数を減らしやすく、工具管理の簡略化や加工時間の短縮にもつながります。面取り加工の工程集約を重視する場合に検討しやすいメーカーです。
面取りカッターに関するよくある質問

面取りカッターの発注や使用に関して、よくある疑問をまとめました。
Q:特注の面取りカッターを依頼する際に必要な情報は何ですか?
特注品を依頼する際は、加工図面に加えて、使用する工作機械や被削材、加工する箇所の寸法、必要な面取り量などを伝えると、仕様を検討しやすくなります。
また、想定している加工数量や現在使用している工具に課題がある場合は、その情報も共有しておくとよいでしょう。加工条件まで具体的に伝えることで、形状や仕様についてメーカーから提案を受けやすくなります。
Q:面取りカッターは再研磨できますか?
工具の種類や摩耗状態によっては、再研磨できる場合があります。再研磨によって刃先の切れ味を回復できれば、新品に交換するより工具コストを抑えられる可能性があります。
ただし、摩耗や欠損が大きい場合や、工具形状によっては再研磨できないことも多いです。継続的に使用する工具であれば、購入時に再研磨の可否や対応回数の目安をメーカーへ確認しておくとよいでしょう。
Q:面取りカッターの交換時期はどのように判断しますか?
交換時期は加工数だけで決めるのではなく、刃先の摩耗や加工後の状態を確認して判断します。これまでよりバリが残りやすくなった、加工面が荒れるようになった、切削時の負荷が大きくなったといった変化が見られる場合は、刃先が摩耗している可能性があります。
量産工程では、加工数と工具の摩耗状態を記録しておくと、自社の加工条件に合った交換時期を設定しやすくなるでしょう。
面取りカッターは加工条件とメーカー対応を踏まえて選ぼう
面取りカッターは、刃数や角度、刃先材質によって加工特性が異なります。仕上がりや工具寿命を安定させるには、加工内容や被削材に合った工具を選ぶことが重要です。
一方、既製品では対応できない仕様が必要な場合は、特注工具の製作を検討する必要があります。その際は、価格だけでなく、設計・製作の対応力や実績、納期、再研磨などのサポートまで確認しましょう。
工具選定とメーカー選びの両方を適切に行うことで、加工品質の安定だけでなく、工具交換や再発注にかかる負担の軽減にもつながります。
おすすめの特殊切削工具メーカー
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高品質 なら!
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技術力 なら!
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短納期 なら!
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提案力 なら!
この記事の執筆者
特殊切削工具メーカー比較サイト編集部
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