リーマの主な種類まとめ|選び方や加工精度を左右する要素もあわせて解説!

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穴の寸法精度や表面粗さを高める仕上げ加工では、リーマが広く使用されています。しかし、リーマには材質や刃形状、構造などによってさまざまな種類があり「どのリーマを選べばよいのかわからない」と悩むこともあるでしょう。

リーマは種類によって、適した被削材や穴形状、加工条件が異なります。そのため、求める穴精度や被削材、貫通穴・止まり穴といった加工条件を踏まえて、適切なリーマを選ぶことが重要です。本記事では、リーマの役割や選び方について詳しく解説します。

もくじ

  1. リーマとは?
  2. リーマの種類
  3. リーマ加工の精度を左右する要素
  4. 特注リーマを依頼する際のメーカー選びのポイント
  5. リーマの種類に関するよくある質問
  6. リーマは加工条件に合った種類を選ぶことが重要

リーマとは?

リーマとは、ドリルなどであけた下穴の内面をわずかに切削し、穴径や表面粗さを高精度に仕上げるための工具です。

穴あけ加工では、ドリルだけで最終的な寸法精度や仕上げ面を確保するのが難しい場合があります。そこで、あらかじめ仕上げ代を残して下穴を加工し、その後リーマで内面を整えることで、狙った穴径に近づけます。

特に、軸やピンを挿入する穴、位置決め精度が求められる穴など、高い寸法精度が必要な加工で使用されるケースが多いです。

ドリルとの違い

ドリルとリーマの大きな違いは、加工の目的です。

ドリルは、主に材料に穴をあけるために使う工具です。一方、リーマは新しく穴をあける工具ではなく、すでに加工された下穴を仕上げるために使用します。

そのため、高精度な穴加工では、まずドリルで下穴をあけ、その後リーマで仕上げるという工程が一般的です。ドリルが「穴をつくる工具」、リーマが「穴を仕上げる工具」と考えると、違いを理解しやすいでしょう。

ボーリングとの違い

ボーリングも、すでに加工された穴の径や形状を整える加工方法ですが、リーマとは加工方法や適した用途が異なります。

ボーリングは、工具の位置や設定を調整することで、加工径を細かく調整しやすいのが特徴です。そのため、穴径の補正や、ある程度大きな削り代を削りたい場合に適しています。

一方で、リーマは基本的に工具径に応じた寸法に仕上げるため、同じ径の穴を繰り返し加工する用途に向いています。加工径を調整しながら仕上げたい場合はボーリング、一定径の穴を効率よく高精度に仕上げたい場合はリーマ、というように使い分けるとよいでしょう。

リーマの種類

リーマにはさまざまな種類があり、主に材質・刃形状・構造によって分類できます。どの種類が適しているかは、被削材の材質や硬さ、穴の形状、加工数量、求める精度などによって異なります。それぞれの特徴を把握したうえで、加工条件に合ったものを選ぶことが重要です。

材質による分類

リーマの代表的な材質には、ハイス(高速度工具鋼)と超硬合金があります。

種類 主な特徴 適した用途
ハイスリーマ 靭性が高く、欠けにくい。比較的コストを抑えやすい 汎用加工、少量加工など
超硬リーマ 硬度・耐摩耗性に優れ、高速加工にも対応しやすい 量産加工、高能率加工など

リーマには、耐摩耗性や耐熱性を高めるためにコーティングを施したものもあります。被削材や切削条件によって適した仕様は異なるため、母材だけでなくコーティングの有無も確認しましょう。

刃形状による分類

リーマの刃形状には、主にストレート刃とねじれ刃があります。ストレート刃は刃溝が軸方向にまっすぐ伸びた形状で、構造がシンプルなため幅広い用途に使用されます。

種類 主な特徴 選定時のポイント
ストレート刃 刃溝が軸方向にまっすぐ伸びている 幅広い用途で使用しやすい
ねじれ刃 刃溝がらせん状になっている 切削性や切りくずの排出方向を考慮する

特にねじれ刃は、ねじれ方向によって切りくずの流れる方向が変わります。貫通穴・止まり穴の違いも踏まえて選ばないと、切りくずのかみ込みや仕上げ面の傷につながるため注意が必要です。

構造による分類

リーマは、刃部とシャンクの構造によっても分類することが可能です。代表的なものには、ソリッドリーマ、ロウ付けリーマ、植刃リーマなどがあります。

種類 構造・特徴 適した用途
ソリッドリーマ 刃部と本体が一体になっている 小径穴、高精度加工など
ロウ付けリーマ 本体に超硬などの刃部をロウ付けしている 性能とコストのバランスを重視する場合
植刃リーマ 本体に交換可能な刃を取り付ける 大径穴、量産加工など

構造を選ぶ際は、加工精度だけでなく、工具交換の頻度や再研磨の可否、ランニングコストまで含めて比較すると選びやすくなります。

リーマ加工の精度を左右する要素

適切なリーマを選んでも、加工条件や下穴の状態が適切でなければ、狙った穴精度を得られないことがあります。ここでは、リーマ加工の精度を左右する要素について解説します。

下穴の精度

リーマ加工では、下穴径と仕上げ径の差にあたる「削り代」が仕上がりを左右します。

削り代が大きすぎると刃先への負荷が増え、工具の摩耗や加工精度の低下につながります。一方、小さすぎると刃が十分に切り込まず、加工面をこすることで仕上がりが悪化するかもしれません。

また、下穴に曲がりや大きな位置ずれがある場合、リーマ加工だけでは十分に修正できません。適切な削り代を設定するとともに、下穴そのものの精度を確保しておくことが重要です。

切削条件

切削速度や送りが適正範囲から外れると、工具の摩耗や仕上げ面の悪化、穴径のばらつきなどにつながります。

適切な条件は、リーマの材質や径、被削材によって異なります。工具メーカーが示す推奨条件を基準に、実際の仕上がりや工具摩耗の状態を確認しながら調整しましょう。

切りくず処理

加工中に発生した切りくずを適切に排出できないと、刃先と加工面の間にかみ込み、内面の傷や寸法精度の低下につながることがあります。

特に止まり穴は切りくずが内部に残りやすいため、リーマの刃形状や切削油剤の供給方法を工夫し、切りくずをスムーズに排出できる状態を整えることが重要です。

加工設備

主軸の振れや工具の取り付け精度、ワークの固定状態なども、リーマ加工の精度に影響します。加工条件を見直しても穴径や真円度が安定しない場合は、主軸やホルダ、治具など設備側に問題がないか確認しましょう。

加工中に工具やワークが振れる状態では、リーマ本来の性能を十分に発揮できません。

特注リーマを依頼する際のメーカー選びのポイント

既製品では対応できない径や形状、加工条件がある場合は、特注リーマの製作をメーカーへ依頼することになります。

しかし、対応できる形状や材質、納期、再研磨などのサービス範囲はメーカーによって異なります。価格だけで判断せず、加工内容に合った提案や継続的なサポートを受けられるかまで確認することが重要です。

設計力

特注リーマでは、図面どおりに製作できるだけでなく、加工条件に応じた仕様を提案できる設計力が重要です。

同じ穴径でも、被削材や加工深さ、使用する設備、求める精度によって適した刃形状や材質は変わります。加工条件まで確認したうえで仕様を提案してくれるメーカーであれば、完成後の精度トラブルを抑えやすくなります。

段付き形状や特殊な刃形状など、難易度の高いリーマを依頼する場合は、過去の製作実績も確認するとよいでしょう。

対応範囲

メーカーによって、対応できるリーマの径や長さ、材質、コーティングなどには違いがあります。また、製作だけでなく、試作や再研磨、再コーティングまで対応しているメーカーもあります。量産で継続的に使用する場合は、製作後のメンテナンスまで任せられるか確認しておくと安心です。

将来的に仕様変更や別形状の製作が必要になる可能性も考え、対応範囲の広いメーカーを選ぶと相談しやすくなります。

納期

特注工具は既製品と比べて製作に時間がかかるため、納期も重要な比較ポイントです。特に量産ラインで使用する場合は、工具の破損や急な仕様変更によって追加製作が必要になることもあります。通常の製作期間だけでなく、短納期の相談にどこまで対応できるか確認しておくとよいでしょう。

再研磨の納期も含めて把握しておけば、工具不足による加工停止のリスクを抑えやすくなります。

サポート体制

特注リーマは、製作後に加工条件の調整や再研磨が必要になる場合があります。そのため、納品後も相談できるメーカーを選ぶことが重要です。

加工精度が安定しない場合に、工具だけでなく切削条件や使用環境まで踏まえて原因を検討してもらえるメーカーであれば、トラブルの解決にもつながりやすくなります。

特注リーマを依頼する際は、価格だけでなく、設計力や対応範囲、納期、アフターサポートまで含めて比較すると、自社に合ったメーカーを選びやすくなります。

リーマの種類に関するよくある質問

リーマの種類や使い分けについて、よくある疑問に回答します。

Q:リーマとドリルの違いは何ですか?

ドリルは主に材料へ穴をあけるための工具で、リーマはすでにあけた下穴を高精度に仕上げるための工具です。

精密な穴加工では、ドリルで下穴を加工したあとにリーマを使用し、穴径や表面粗さを整える方法が一般的です。

Q:リーマはどのように選べばよいですか?

リーマを選ぶ際は、被削材や穴径、貫通穴・止まり穴の違い、加工数量、求める精度などを確認します。

また、材質や刃形状、構造によっても適した用途が異なります。工具単体の性能だけで判断せず、実際の加工条件に合っているかを確認することが重要です。

Q:ハイスリーマと超硬リーマはどちらを選ぶべきですか?

加工数量や切削条件によって適したものが異なります。ハイスリーマは靭性が高く、比較的幅広い用途に使いやすいのが特徴です。一方、超硬リーマは耐摩耗性に優れ、高速加工や量産加工に向いています。工具価格だけでなく、工具寿命や加工時間まで含めて比較すると選びやすくなります。

Q:リーマの寿命はどのくらいですか?

リーマの寿命は、被削材や加工条件、工具材質、切削油剤の使用状況などによって大きく変わるため、一概にはいえません。

穴径や表面粗さの変化、刃先の摩耗などを定期的に確認し、加工精度が低下する前に再研磨や交換を行うことが重要です。量産加工では、加工数と測定結果を記録しておくと、交換時期を判断しやすくなります。

リーマは加工条件に合った種類を選ぶことが重要

リーマは、材質・刃形状・構造によって特徴が異なり、被削材や穴形状、加工数量などに応じて使い分ける必要があります。また、適切なリーマを選ぶだけでなく、下穴の精度や切削条件、切りくず処理、加工設備まで含めて見直すことが、安定した穴精度につながります。

既製品では対応しにくい径や形状、加工条件がある場合は、特注リーマを検討するのも1つの方法です。設計力や製作実績、再研磨などのサポート体制まで確認し、自社の加工条件に合ったメーカーを選びましょう。

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この記事の執筆者

特殊切削工具メーカー比較サイト編集部

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